まぁぶるメソッド
(Marble Method)とは?
「発達段階で支援する」という新しい視点を。
多くの療育では、子どもが安心して過ごすことや出来ないことへの練習する方法が主流です。
しかし、まぁぶるメソッド(Marble Method)はそうではないのです。
「こころの発達段階」と「身体の育ち」に着目し、今その子が「今どこの成長段階にいるか」に目を向け、そこに支援を合わせる。
この発想をもとに、児童発達支援・放課後等デイサービスまぁぶるで誕生したのが「まぁぶる式発達支援(Marble Method)」です。
2. 他メソッドとの違い
3. まぁぶるの発達段階アプローチとは
4. なぜこの支援方法が必要なのか?
1. 開発の背景
- 「空気が読めない」「手先が不器用」なのは”なぜ”なのか
人の気持ちが想像できない原因はどこにあるのでしょう。また想像できるようになるにはどうしたら良いのでしょう。 - 「手先が不器用」な原因はどこだろう
指の操作性なのか、身体が安定していないのか、それとも思ったように動かせない別の原因があるのか。
Marble Methodは、この疑問から辿り着いた発達段階です。放課後等デイサービス・児童発達支援「まぁぶる」が10年以上にわたり現場で培ってきた支援と発達心理学・行動分析・愛着理論・原始反射・感覚統合など多領域の理論に基づき構築された療育モデルです。
「相手はこう考えてるからこうしよう」と教えるだけではなく、「空気が読めない“理由“」から見定めてアプローチする。
手先が不器用なら、器用さを一生懸命練習するのではなく、その前に発達していなければならないところまで遡ってアプローチする。
既存の支援法にとらわれず、子どもの内面や身体の発達に焦点を当てた体系的なアプローチとして設計されました。
2.他メソッドとの違い
Marble Method(まぁぶるメソッド)は、 “心”と“身体”の発達の土台を育てることを重視しています。
「教える」よりも、「育つように導く」
これが、私たちが大切にしている支援のあり方です。
一般的療育
- 特性ベースの支援
- 行動改善が中心
- 協調運動の訓練
- 共感・感情共有は補助的
まぁぶるメソッド
一般的療育 | まぁぶるメソッド |
特性ベースの支援 | 発達段階ベースの支援 |
行動改善が中心 | 関係構築・心の成長が中心 |
協調運動の訓練 | 感覚統合・原始反射の統合で身体の土台を整える |
共感・感情共有は補助的 | 感情共有・社会的参照を中心に据える |
3.まぁぶるの発達段階アプローチとは?
こころの成長と身体の育ちを段階的にさかのぼり、「発達のやり直し」を支援する方法です。
発達障害をもつ子どもたちの中には、ある発達段階を飛ばして次の段階に進んでしまうことで、「他者との関係がうまく築けない」「思いを伝えることができない」といった困りごとを抱えていることがあります。
まぁぶるの発達段階アプローチでは、そうした“抜け落ちた発達の過程”を見極め、もう一度その段階に立ち戻って丁寧に支援することを目的としています。
こころの発達には「ASD発達段階アプローチ」「ADHD衝動性の根本的な5つの要因」「感情支援の仕方」など、特性別にこころの内面に段階的にアプローチする方法があります。
身体の育ちは長年の体操教室で培った技術とであらゆる分野の要素を統合し、「まぁぶる運動療育」(まぁぶるエクササイズ)として全ての子どもたちの身体を育てる方法です。
4.なぜこの支援方法が必要なのか?
発達障害のあるお子さんの支援において、行動スキルや対処法を“教え込む”だけでは限界があることを、私たちは実感しています。
たとえば──
「こう言われたら、こう返そう」
「体の動かし方を何度も繰り返し練習しよう」
このような方法を身につけても、実際の生活の中ではうまく機能しないことが少なくありません。
それは、相手の気持ちや場面の文脈を読み取る力や、自由に体を使える土台が育っていなければ、スキルが実際の生活の中で活かされないからです。
まぁぶるメソッド(Marble Method)は、こうしたスキル中心の支援ではなく、
お子さんが“自ら気づき、経験を通して他者と関わる力”を育むことを重視しています。
私たちは、スキルの習得よりも前に、次のような“こころ”と“からだ”の土台をしっかり育てる必要があると考えています。
- 他者と関わろうとする力
- 感情を共有する力
- 相手の意図を感じ取る力
- 自由に体を使いこなせる力
これらは「できるようにさせる」のではなく、「育つように導く」支援です。
その結果、誰かに教えられたスキルではなく、お子さんの中から自然と生まれた気持ちや理解に基づいた行動ができるようになります。
だからこそ Marble Method は、
“社会の中で自分らしく生きる力”を育むアプローチとして、今、多くの療育の現場で必要とされているのです。